一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【21】”
本日は日曜日、数寄屋大工一家の箱入り娘&SOU・SOU傾衣の看板娘、寺田由のコーナーです!
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茶室工事は下準備が8割、現地で2割。
現場で行う作業よりそれ以前の準備の方がうんと時間がかかると言うことです。
やっとこさで着手したSOU・SOU茶室工事ですが、工事の進捗状況は作業場でしか確認できません。
毎日とはいきませんので、休日のたびにせっせと作業場に足を運び工事の様子を見学していました。
まず間竿(けんざお)を作ります。
一見、細長い棒に見えますが、これがとても重要な役割を果たします。
簡単に言うと建物の定規のようなもの。
建物全ての実寸法が書き込まれており、それを見れば構造、納まり、仕上がりや建具の大きさまで図面がなくてもわかるようになっています。
父曰く
「これ一本あったら、同じ茶室がいくつでも作れる」
とのこと。
素人目にはわからない、魔法の棒のようです。
さらに「墨付け(すみつけ)」と言う作業を行います。
墨付けは選んだ木材にそれぞれに合った「番付け」と言われる印をつけます。
まるでお相撲のようですがここでの番付けは、材木を組み立てていく時に必要な印のこと。
碁盤の目のように東西南北、イロハで柱に印を付けていきます。
番付けは数奇屋建築独特のもので、複雑な建物を組み上げる際に分かりやすくする役割があります。
番付を見ればどこで使われる材料なのか一目瞭然。
茶室で使われる材木はその場限りの貴重な材木が多く失敗が許されません。
墨付けを任されて一人前。
かつて父が若かりし頃、親方から墨付けを任された時には睡眠もろくにとらず必死になってやったそうです。
それほど重要な作業ということがうかがえます。
その後は番付に従い、一本一本の柱に加工をおこないます。
《つづく》
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それでは、また明日。
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【今日の合言葉】
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あしからず御了承願います。
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1 件のコメント
間竿(けんざお)、番付け、すぉ~~ごいっつ!!!
知らないことを知る、ステキです。
それよりこの回、「茶室彼是」、毎回勉強になります。
社長、寺田さん、ありがとうございますm(_ _)m