一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【18】”
本日は日曜日、数寄屋大工一家の箱入り娘&SOU・SOU傾衣の看板娘、寺田由のコーナーです!
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SOU・SOUのお茶室構想から完成まで、実は約2年間の歳月がかかっています。
父と兄の2人で細々と仕事をしているため、大きな工務店のように複数の現場を掛け持ちして行うことが出来ず、常に目の前の現場に全力投球!
とても効率は悪いのですが、自分の目の行き届かない仕事はしないと言う根っからの職人らしい父の考え方です。
それにより、結果的にSOU・SOUの茶室工事を約2年もの間待たせることになってしまいました。
しかし工事が始まるまでの間、全くの手付かずだったかと言うとそうとも限りません。
茶室は木造建築ですので、多くの木材を使用します。
材料でもある材木とは、父曰く「出会い」だそうです。
ほとんどの場合、材木は材木商に行ってすぐに思うようなものが手に入るわけではあるせん。
ですので、求めている材木があると聞けば、日本全国を駆け回って集めることは日常茶飯事。
これを逃したらもう出会えないかもしれない!と思うような材木があれば、なんとかお金を工面して購入することもあります。
よく出入りする材木商であれば倉庫の中の在庫まで把握し「どこそこの倉庫の奥の棚の後ろにある材」と、店主も忘れているような材をピンポイントで注文することも。
また、茶室で使用する木材は少し特殊で「銘木(めいぼく)」と言われるものです。
「銘木(めいぼく)」とは、美しい木目や形の木材のことで主に専門業者が取り扱う希少なもの。
ピカピカに磨かれた丸太は気高ささえ感じます。
木材は、適材適所に使用されてこそ価値の生まれる不思議なものです。
ですので父は常に木材アンテナを張リ巡らせて使用する材料の選定を行っています。
SOU・SOUの茶室は小さい建物でしたが、規模の大きい建物になると、自ら山に入り材木を切り出したり、貯木場(木材港)、原木の競り場へ出向いたりもします。
そして伐採した原木は一年ほど雨ざらしにしてアクを抜き、その後、製材(板や角材にする加工)して再び自然乾燥させる工程を経て使用されます。
少し話は脱線いたしましたが、SOU・SOU茶室ができるまでの約2年の間にも材木屋さんへ行くたびに材木を求めたり探したりしていました。
材木選びも茶室造りの要となるのです。
《つづく》
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それでは、また明日。
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