一日一駄話 / SOU・SOUプロデューサー若林剛之によるたわいもない事
“茶室彼是(ちゃしつあれこれ)【16】”
本日は日曜日、数寄屋大工一家の箱入り娘&SOU・SOU傾衣の看板娘、寺田由のコーナーです!
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いよいよ現実味を帯びてきたSOU・SOU茶室。
茶室を建てる場所はとある建物の中。
まずは図面のやり取りをしながら、父が頭の中で間取りを組み立てます。
畳を敷いて床の間を作れば茶室になると思いきや・・・そう簡単なものでもない。
SOU・SOUの茶室を考える上でも無視できないことが浮上します。
・掛け軸や花を生ける「床の間(とこのま)」
茶室の顔とも言える床の間のスペースは必須。
・お茶の際、釜を掛ける「炉(ろ)」
炉は畳の一部を切って炭と釜を入れる穴をつくります。
ですので、必然的に元々ある床の高さから炉を入れる分、床を上げる必要があります。
・お手前の準備をする「水屋(みずや)」
水屋は茶室のお勝手のようなもの。
お客様からは見えないバックヤードですが、お点前の準備をする大切なスペース。
そして、間取りを考える際にカギを握るのが「動線」です。
とてもシンプルな空間ですが、茶室はお点前をする亭主の動きと客の動きが計算され尽くした無駄のない空間。
特に「炉」を切る位置が重要で、それによってお点前をする亭主の位置やお客様が座る位置の全てが決まります。
父が茶室をつくる上でのポリシーは「茶事ができない茶室は作らない」ということ。
茶人でもあった父の恩師の言葉で、お茶事のできない見かけだけの茶室は作ってはいけません、という意味。
数奇屋大工の棟梁を名乗る以上、お茶事ができない茶室を作ってそれが後世に残れば間違った伝統文化を残すことになる。
その本質はきちんとした建物や技術を次の世代へ伝えることが使命だということです。
そんなこともあり、SOU・SOU茶室をきちんと「使える茶室」にするべく、どのような動線を軸にするのかが重要になってくるのです。
《つづく》
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それでは、また明日。
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今日の合言葉は 「茶室彼是(ちゃしつあれこれ)」