SOU・SOU日記 / スタッフがお届けする日記
“お茶を通して/小林 真以子”
緑が生い茂り、気持ちの良い大好きな季節となりました。
僭越ながらGW期間限定のお茶席では亭主をさせていただきました。
普段お会いすることができないお客様との時間は緊張しながらもとても楽しく、あっという間に過ぎていきました。
ですが一方で「ああすれば良かった・・・」と省みることも多く、自分の至らなさを痛感いたしました。
そんな折、企画室長 橋本さんおすすめのこちらの本を手にとってみました。
【日々是好日】
私はこの本を読むまでは、てっきりお茶の心得などが書き綴られているのだとばかり思っておりましたが、中身は全くもって予想を裏切るものでした。
・言葉はなくとも、相手への思いやりが通じる時のこと。
・晴れの日も雨の日も、陰も陽も、それぞれがよい。どちらも必要だということ。
・いつだって一期一会だということ。
とても心に染み入りました。
お稽古は月に二度のペースで通っています。
お教室に流れる心地よい空気と温かさは、先生の分身なのではないかと、時々思います。
この日のお稽古は「貴人点(きにんだて)」。
「貴人点」とは、官位や身分の高い貴人さんに振る舞うお点前のことです。お道具は全て真新しい清浄なもの、大切なお茶碗は白木の台に乗せ、菓子器も台付の高杯(たかつき)を用います。
より丁寧に、慎重にお道具を扱う術を学びました。
お茶の時間のみならず、今この時間は一期一会。
お稽古を通して、そんなことを頭の片隅に置きながら毎日を過ごしたいな、とあらためて感じた初夏の頃です。